忍者ブログ
静謐なる柩。
捏造満載コードギアスの自己満足二次創作サイト。現在休止中。復活は未定。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ネリ様仲間入りルート。こういうのはアリですか?
残念ながらギャグじゃないので、苦手な方はブラウザバックプリーズ。

“極秘で”動いていたはずだが、いつの間にかゼロが零番隊を連れて出ていたことは、何故か周知の事実へとなっていた。
あの場では中華連邦の代表である星刻達もいたため、友好関係を保つためにも僅かながらもゼロの動向を伝えたディートハルトは内心舌打ちした。
どうやら他の幹部達へと話が漏れ、さらに下の団員達にまで伝わってしまったらしい。大失態だ。

(しかし、ここまで来て未だに幹部の自覚が無いものがいるなど…)

ディートハルトはやはり所詮ゼロなしではまともに機能しない組織だと改めて確信した。ゼロがいなかったら、こんな組織。


一体何をしていたのだろう、という疑問を隠しきれずに、誰もが思わずゼロの姿を目で追ってしまう。
だが終わった今でも説明するつもりがないらしいゼロに苛立ちを隠しきれない千葉が一言言おうとしたとき、ゼロと共に何処かへ行っていた零番隊の隊員達が先にゼロへと声をかけた。

「…ゼロ、作戦の件だが」
「やっぱり、あんな子供まで殺す必要なんて、なかったんじゃないか…?」
「これじゃあまるで、ブリタニアと変わらない…」

小声で明かされていった事実に、耳を欹てていた誰もが目を見開き、険しい視線をゼロに向けた。

「お前、そんなことをやっていたのか!?我らは誇り高き日本人だ、そんな卑劣な真似、よくも…っ」
「ゼロ…本当、なのか…?」

怒りのままに声をあげる千葉。信じられない、とありありと顔に書いてある扇。
他の団員達も、おおよそどちらかの反応に分かれた。(ディートハルトは興味深そうに傍観していた)

何か言わなければ収集がつかないことを悟ったのだろうか。
ゼロは溜息をつき、木下達に向かって告げた。

「―――必要なことだった」

思わず言葉を奪われた。何を、ゼロは言っているのだろう。弱者を救うのが黒の騎士団ではなかったのか!?
はっと我に返った団員達は怒りと失望の表情を浮かべ、ゼロを糾弾する。

「必要!?子供を殺す意味なんて何処にあるとっ」
「零番隊には事情は予め説明していたはずだ。私は、それ以上のことを言うつもりはない」
「貴様――――」

いつ誰がゼロに掴みかかってもおかしくない、そんな一触即発の雰囲気の中で響いたのは、予想外の声だった。

「……愚かだな。よく、こんな組織でここまでもっていたものだ」

誰もが聞き覚えのある声に振り返り、そしてこの場に在るはずのないその存在を目にして呆然とする。
そこにいたのは、一年前から行方不明だと聞いていた―――

「こー、ねりあ…?」
「っ!?何故コーネリアが此処に!?まさか、バレ」
「黙れ。おいゼロ、私が持つ“アレ”についての情報はまとめ終わった。そろそろお互いの情報交換といこうじゃないか?」

団員達の声は無視して、コーネリアはゼロへと話しかける。
その声にはどこかゼロに対する親しみすら感じられた。――― 一体、何故?

愕然とした顔はそのままに、周囲からはぽつりぽつりと声が上がる。

「まさか、寝返ったのか…?」
「素晴らしい…まさに、奇跡だ…ゼロ、やはり貴方こそがカオスの…!」
「コーネリアも団員に…嘘だろ」
「あぁん!?ふざけんなよ、例えゼロが認めようとなァ、俺ァ絶対認めねェぞっ!!」

一年以上前、ブラックリベリオン以前にさんざん苦渋を飲まされたコーネリア・リ・ブリタニア。
この場にいる日本人達は敵意を露にし、鋭い視線で彼女を見据えたが、コーネリアはそんなことはものともせずに堂々と言い放つ。

「安心しろ。私も貴様らと馴れ合うつもりは毛頭ないのでな。日本奪還などに協力するつもりもない」
「んだとっ!?」
「では、何故此処にいる。拘束も、強制もされていないように見受けられるが?」

進み出た藤堂の問いに、コーネリアはちらりとゼロに目をやると、不適な笑みを浮かべて答える。

「私とゼロの目的が一致したからだ。なあゼロ?」
「……ああ」

少しの間をおいてコーネリアの言葉を肯定したゼロに、辺りはざわめいた。
穏やかな扇でさえ、眉を顰め、真剣な表情でゼロへと問いかける。

「ゼロ、聞いていいか?君の目的は、日本奪還ではないのか…?」
「いいや、確かに私の目的はそれだ。日本の奪還、そしてブリタニアの破壊。それが私が“騎士団”を作った理由だからな」
「じゃあ、コーネリアとの一致した目的っていうのは何なわけ?」

『普通』に答えたゼロに、余計に訝しげな目を向ける朝比奈。
ゼロは残った仕事を片付けるために早くこの場を去りたかったが、仕方が無いのでこの場に留まることにした。

「―――個人的なことだ。だから、零番隊だけを連れて行った。零番隊は、私の親衛隊のようなものだからな…」
「はっ、その親衛隊すらこの有様か?情けないにも程があるな。それより―――その殺した子供とは、まさか」
「ああ。大人の方はおそらく本国から派遣された研究員達だろうが、おそらく他は…拾われた、孤児だな。
全て『あいつ』と同じように育てられたのならば、全員が…」
「ならば、殺しておいて正解だな」
「なんだと…っ」

当たり前のように返されたこと言葉に誰もが絶句し、悲鳴のように叫んだ。

「私はなにかおかしいことを言ったか?」
「…流石はブリタニアの皇女サマだよね。実に物言いがブリタニアらしいって言うかさあ…」
「人を殺すことを何とも思わない、暗殺者達だぞ?殺して正解だと思わないか?」

責める様子を隠そうとしなかった団員達はその内容に息を呑んだ。

「何を言って…まだ、子供なんだろう!?」
「そんな馬鹿なことがあるわけ…っ!?」
「…いや、コーネリアが言っていることは正しい。大体、あそこの殆どの子供が平均して5~6歳になるころには暗殺を実行している。
敵のナイトメアフレームは最後に出てきたジークフリート一機だけだったにも関わらず、死傷者が出ていたはずだ。
あれは研究員達がやったのではない。―――その子供達が殺したと見て、間違いはないだろう」
「だ、だけどっ!でも子供なら、何も殺すことなんて…」

無意識に紡がれた否定に首を振り、肯定してみせたのはゼロ。それでも納得がいかない団員に向かって、どことなく悲しそうに呟いた。

「―――――それに、死ねるうちに、殺してやったほうがいい。その方が幸せだ」
「ゼロ、お前……っ」
「待て千葉!!ゼロ、『死ねるうちに』とはどういうことだ!?」

思い切りゼロを睨みつけた千葉とは対称的に、若干冷静になった藤堂は問いかける。

「……零番隊には言ったはずだ。あそこは『ブリタニアの不老不死を研究し、実験している施設』だと。そして、子供達は拾われた孤児だ。ならば、扱いも予想できるだろう?研究者達が使っていた実験体は…彼らだ。そして」

暫し逡巡した後にゼロは言った。その衝撃の内容に、団員達は徐々に疑問を上げる声すら奪われていった。
何を、言えるだろう。何も知らない自分達の、誰が。

「あのまま放って置けば、いずれ死が許されない体になるのも時間の問題だっただろう。ならばせめて、『人』であるうちに死んだ方が、まだマシだ」

その言葉に、込められていた感情はまるで―――


凍り付いて動けない団員達を呆れたように一瞥すると、コーネリアは再びゼロへと問いかける。

「それで、嚮団は結局壊滅できたのか?」
「一応はそのはずだが。脱出しようとした奴らはデータもろとも始末したが、しかしV.V.が確保しきれなかった。…殺しはしたが、もう生き返っただろうな」
「相変わらず忌々しい力だ…!」

舌打ちしたコーネリアに、ゼロは同意するように声に力を込めた。

「だからこそ、“アレ”はこの世から消す。これ以上、あんなものに翻弄されて、不幸になる者がいていいはずがない」
「私1人では出来ることにも限界があるからな。それまではお前と行動を共にしてやるさ」

言うや否や、コーネリアはにやりと男前な笑みを浮かべ、ゼロは軽く肩をすくめてみせた。
その親しげな様子を、未だに凍りついたままの団員達は、ただ見ていることしかできなかった―――
 

PR
この記事にコメントする
HN
Title
Mail
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
初めまして
以前からちょくちょくサイトを覗かせていただいております。
アニメの14話は本当に色々もどかしくて、本編もこんな風にルルーシュのことを理解してくれる展開に進んでくれればいいのにと切に願っています。
それではお邪魔致しました、これからもまたふらりと足を運ばせていただきますね。
失礼致します。
ウサギ 2008/07/16(Wed)01:51:42 編集
どうかこんな展開で~
最近のギアスは見ていてハラハラいたします…っ!
どうかこんな展開でネリ様合流してほしい。そして黒の騎士団はもう少し考えることを覚えてほしい。切実に思います。
どうもルル孤立フラグが乱立している気が…っ
お願いですからルルを幸せに~!まさか死亡エンドでマリアンヌやユフィ、シャーリーのところに逝けるから幸せだなんて終わり方しないですよね。
うう、ほんとに怖いです展開が。
お邪魔させていただきました。これからもきさせていただきます。
それでは失礼します。
朔夜 2008/07/16(Wed)07:45:39 編集
無題
少年兵は現代社会でも扱いが難しいですからね・・・
ギアスユーザーは殺すのはともかく、捕まえておくのは凄く難しいと思います。ゼロが「ギアス禁止」の命令をかければ別かも知れませんが戦闘中ですもんね。実際ジークフリード出て来ましたし

にしてもCCも眉間に銃撃たれた事ありましたが、VVナイフ刺されてから復活早くないでしょうか?

こういう共闘はありそうですが、妹の為にしがらみを捨てたネリ様とせっしたゼロがCCの願い叶えて皇帝やVV倒したりで心残りなくなったらネリ様にあっさり撃たれそうで怖い気がします(汗
スザクならともかくネリ様になら・・・
無名祭祀者 2008/07/16(Wed)18:17:19 編集
ネリ様~♪
ネリ様、かっこいいです~v
本編もこんな感じになったら、いいですね!

本編では、ルルが騎士団の中で孤立(?)しそうな感じですし…。「監督はルルが嫌いなのかっ」と思ってみたり。

それも相まって、是非ともネリ様には騎士団に来てほしい。と言うか、ルルの味方、兼、理解者になってほしいものです。あと、アニャとか、ジノとか、ロイドとか…。とりあえず、ルルが皆に(スザク以外)愛されたら、満足です。

次回作も楽しみにしています。頑張って下さい。
それでは、失礼します。
万葉 2008/07/17(Thu)22:22:46 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
忍者ブログ [PR]


Designed by A.com
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
リンク
フリーエリア
コードギアスの二次創作を扱っているサイトさんのみリンクフリーです。 ちなみにオンラインブックマークはお断り。捜索系サイトなどへの情報提供もお控えください。 基本更新は不定期。 課題に追われ最近眠くて仕方が無いです。だれか睡眠プリーズ。
最新コメント
[06/18 カツキ]
[06/12 瑠衣]
[06/03 蒼月]
[11/01 菜梨]
[02/19 Lilth]
最新記事
***
(05/30)
(06/28)
(05/19)
(01/04)
(09/23)
プロフィール
HN:
彩霞
性別:
女性
職業:
学生
趣味:
読書やゲーム。
自己紹介:
基本主人公総受け思考。最近マイナーな方向に突っ走っている気がする。ものすごく、する。
ゲームと読書が大好きです。

なにかあったら「little-prayer.02☆docomo.ne.jp」にメールをどうぞ。☆を@に変えてくださいね!
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析