ささやかなるインテルメッツォ（３）

ショート×ショート。すごく短いの2本です。
今日頑張って全部返信するぞー！と思ってたら、うっかり寝てしまい起きたら夜でした。
なので繋ぎです繋ぎ。いやホントすいません。

リクもぼちぼちネタを考え中。１～２本はまとまりつつあります。

「よーし、ルルーシュ、スザク！会長命令よ、なんか面白いこと言いなさい！」
「は？」
「えーと、会長…？」

いきなり面白いこと言えって言われても。
生徒会室でいつもの作業中、唐突に言い出したミレイにぱちぱちと2人は目を瞬かせ、困惑した様子で口を閉ざした。
それを見たミレイはむ、と眉を寄せてある意味死刑勧告を下した（ルルーシュにとって）。

曰く、「面白くなかった方は女装ね」。

ちなみに他のメンバーはとばっちりをくらわないように傍観していた。人事っていいよね！

「まったくもう、だらしないわね～…しょうがないからテーマをあげるわ。卵掛けご飯に掛けるのは？スザク！」
「え、あー…（面白く……？）」

少しスザクは悩んで、おそるおそる口を開く。

「練乳、とか」
「んー…まあ、アリかしら。そこそこ面白いわ。これで醤油とか普通に答えてたら問答無用だったけど」

問答無用でナニするかはお察しの通り。
ミレイは顔をちょっと引き攣らせたスザクから目を逸らして、今度はルルーシュを見る。

「じゃあ次ルルちゃん。ほら早く」

ルルーシュはちらりとミレイの方を窺うと、再び書類へと視線を落として一言。

「溶き卵」

 

後に訪れた爆笑に、ルルーシュは七年前にこのボケた回答を返してくれた朝比奈に感謝した。

 

（うちの数学の時間のＳ先生とＹその１君とＹその２君がしてたやりとりより一部抜粋です）
（この回答で訪れた爆笑によりＹその２君は着席を許されました）

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「ええーーっ！？今日ゼロ様はいらっしゃらないのですか！？」
「す、すいません。事前に連絡をいただければ、ちゃんとゼロに予定を聞いたんですけど…」
「でもそれではゼロ様をびっくりさせられないでしょう？もう、せっかく妻が訪ねてきたというのに、ゼロ様ったら！」

丁度ルルーシュとカレンが騎士団のアジトに到着したとき聞こえてきた少女の声。
ルルーシュは少し遠い目をして、カレンは不機嫌になったのを隠そうとしなかった。

「あー、カレン。あの声って…」
「自称『ゼロの妻』のキョウトのお姫様よ。……言っとくけど、自称よ自称。ゼロは認めてないんだからね！」

言葉の後半にはなんだか必死さすら感じられる。
確かに認めた覚えは無いが、なんでそんなに力いっぱい否定するんだろう。理由が分からずルルーシュは内心首を傾げた。

そしていつも集まっているラウンジに近づくにつれて、声は大きくなっていく。
部屋の中へ入れば、長い黒髪の少女が扇に詰め寄っていた。ちなみに周りはその様子を哀れみの目で見るだけで助ける気はない。

「ですからゼロ様には内緒で――…ってあら？貴方は…」
「……こんにちは」

カレンはゼロのため騎士団のためぶっちゃけ資金のためよ我慢よカレンと自分に言い聞かせ無理矢理笑顔を浮かべてみせた。でもたまに口元がぴくぴくしている。
隠せてない、隠せてないぞカレン！と元紅月グループの幹部メンバーは思った。
しかし神楽耶はカレンを見ていない。隣のルルーシュをじっと見ている。

その様子を見て慌てて説明しようとしたのは苦労性の副指令、その名を扇要と言う。

「あ、神楽耶様、彼はブリタニア人ですが、我々の同志で敵では―――」
「ルルーシュお兄様じゃありませんか？生きてらっしゃったのですね！」

予想外の言葉に誰もが言葉を失った。

「覚えてらっしゃいますか？私です、神楽耶ですわ」
「……まさか、覚えてるとは思いませんでしたよ神楽耶様」

暫しの沈黙の後、苦笑して答えたルルーシュにぷーっと神楽耶は頬を膨らませる。

「まあ！なんですかその他人行儀な態度。昔のように神楽耶と呼んでください！」
「ですが…」
「ダメです！その敬語もやめてください！」
「……わかった」

渋々同意したルルーシュと満足げに頷く神楽耶。あからさまに親しい様子に戸惑ったのはそれ以外のメンバーだ。
ていうかつい最近見たような光景なんですが。『日本』の関係者に親しい人物多すぎないか？何者だルルーシュ・ランペルージ。

物言いたげな雰囲気を感じ取ったのか、ルルーシュは苦笑いのまま答えた。

「俺とスザクは友達だからな。神楽耶はスザクの従姉妹なんだ。だから昔一緒に遊んだことがあって」
「いわば幼馴染みたいなものですの。そういえば朝比奈さんとは相変わらず？」
「よく抱きつかれる。呼び方もあの時のままだ。…俺としてはいい加減変えて欲しいんだが」
「あら、私は可愛いと思いますけど。ナナリーお元気なのですか？」
「元気だよ。変わりはないけれど」
「そうですか…」

それにしても日本最後の皇族といたって普通に仲良く話すブリタニア人。…なんだそれ。
その奇妙な光景になんとなく口を挟めないまま時は過ぎ、朝比奈が部屋に来て乱入しなんかますますこの場が混沌とするまで、2人以外は沈黙を守ったのだった。

 

（スザクが「枢木のお兄様」ならルルーシュもお兄様呼びアリかなあと思いまして）
（省吾さんが乱入したらなんか収集つかなくなったのでカットしました）