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静謐なる柩。
捏造満載コードギアスの自己満足二次創作サイト。現在休止中。復活は未定。
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つい気になって仕上げちゃいました。く、どうせ意思弱いですよもう!!
そんなわけで前後合わせて瑠衣様に捧げます。
リクエストに沿えているかは微妙ですが。が、頑張ったんですこれでも;;
意外と藤堂さんが暴走しなかったのがなんとも。まあ、妻バレというより旦那バレですから、ルルが宣言する羽目になったというか…;
あと多分このシャーリーは父親死んでないんじゃないかと。記憶もなくなってなさそうです。
うー、返品は受け付けますので。気に入らなかったら容赦なくどうぞ。

そして無事に建物から脱出し、黒の騎士団が撤退しようとしたその時。
その空気が読めない男は現れた―――!

「ルルーシュ―――――っ!」
「ほわぁ!?す、スザク!?」
「よかったよかったっ!無事だったんだね!僕もう心配で心配で!」

言ってルルーシュに向かって走ってくるスザク。
しかしそちらに視線を向けたルルーシュは硬直した。ちょ、おま、志村!後ろ後ろ!!

これは目の錯覚だろうか。そう願いたい。そうだったらいいな!
スザクの背後に見えるは軍人達とさらにこの事件を放映しているであろうどこかの放送局のカメラ。

多分ブリタニア軍はこれから強行突破で踏み入ろうとしていたのだろう、配置してあるナイトメアの数からもそれは読み取れる。
しかし黒の騎士団に先手を打たれ、為す術がなくなったというべきか。この状況で騎士団に手を出せば明らかにブリタニアが『悪』だ。下手には動けない。
そういう関係で白兜のパイロットであるスザクがスタンバイしていたのだと予測はできる。でもなんで後ろに余計なモノ引っ付けたままこっちに来るんだ!?

本人は自覚してないようだがユーフェミアの騎士であるスザクはメディアの関心の的なのだ。
つまり、このカメラに映ってしまえば、大々的に放映され、見つかってしまう可能性が大いに高まる。

それに軍人達。知り合いがいないとは言い切れない。さらになんか後ろの方にコーネリア見えるんですけど!流石にバレるんですけど!

(お前何考えてるんだスザク――――!?)

いや多分何も考えていないんだろうけど!!

固まったまま動かないルルーシュを見て、カレンとミレイは目を見合わせ、ため息をついた。

「…個人的には、例の計画速めちゃえばいーんじゃないかしらと思うんだけど」
「そうですね。それじゃあナナリーちゃん、このままアジトの方向かっちゃって大丈夫?荷物とかは後で咲世子さんに頼むから」
「はい。構いません」
「じゃあ会長、また後で」
「了解!よろしくねカレン」

そそくさと気付かれないようにナナリーを連れて去っていくカレン。向かうはもちろん騎士団の本拠地のトレーラーだ。

ルルーシュはパニックに陥ってもはや涙目になっている。どうするどうすればほんとどうしよう!と悩む声が今にも聞こえてきそうだ。なので思考回路がショートしてルルーシュは予想外の行動に出た。

即ち、逃走。

スザクに背を向け黒の騎士団側に走っていくルルーシュに誰もが目を丸くした。え、ちょ、何事!?
ミレイだけは「あらあら~」と暢気に笑っていた。いや、むしろ面白がっているように見える。

そしてルルーシュは何をしていたのか分からないが丁度デパートから出てきた藤堂の月下に飛びついた。

「どうしたルルーシュ君っ!?」
「うぅ…きょぉしろうさん……」

コックピットを開けて降りてきてルルーシュを慰めているのは『奇跡の藤堂』に見えるのは気のせいデスカー。
一同が現実逃避を図る中、エアークラッシャーと名高い男は誰もが持つ疑問を叫んだ。

「ちょ、ルルーシュっ!?何で藤堂師匠なんかの方に!?」

スザクの大声に反応したのはコーネリア・リ・ブリタニア殿下。
流石に二度も死んだ弟の名前を叫ばれれば少し気になる。そして視線を向けた先にいたのは。

「……ルルーシュ?まさか、生きてっ!?」

コーネリアが思わず声を上げれば、必然的に注目の的になるわけで。
もちろんTV局のカメラにもばっちり藤堂とルルーシュのツーショットがばっちりと映っている。しかもコレ生放送。

ルルーシュは「スザクが…スザクが……」と言いながらめそめそ泣いている。
傍らには優しくルルーシュの頭を撫でてやっている藤堂鏡志朗。何だこの親密そうな雰囲気!

しかし枢木スザクはめげなかった。

「ルルーシュ、藤堂師匠はテロリストなんだよ!?危ないから早く離れ…」
「貴様藤堂とか言ったな!その子に手を出してみろ…1回と言わず5回は殺してやる!さっさと離れんか!!」

スザクの声はお怒りのコーネリア殿下によって遮られた。殺気に満ち満ちているその声に思わず傍にいた者は体をガタガタ震わせた。

「その子は我が弟、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア!さあ、返してもらおうか!!」

皇族っ!?
群集から驚愕の声が上がる。
そして再び視線を向けると、そこには親密そうな少年(あ、女って言ってなかったっけ?)と奇跡の藤堂。えー、うっそだー。

落ち着いたのか、『ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア』と呼ばれたその美少年は静かに答えを紡ぐ。

「……違う、俺はそんな名前じゃない」
「嘘を言うな!お前の顔はマリアンヌ様に生き写しだ!何故そんなところにいる!?早くこっちに…」
「妻として夫の傍にいて何が悪いっ!!?」

開いた口が塞がらないとはまさしくこのことか。その場の空気が一気に硬直した。
コーネリアも辛うじて「何、だと…?」と聞き返すのが精一杯だった。

「ああ、何度でも言ってやるさ!俺の夫は隣にいるこの藤堂鏡志朗。故に俺の名前はルルーシュ・ヴィ・ブリタニアではない、ルルーシュ・V・藤堂だ!!!」
「お前男じゃなかったのかっ!?」
「生憎と危険だったから男装していただけで本来の性別は女だ!」

混乱したのかツッコミどころが違うコーネリア。しかしその気持ちはよく分かる。なんだろうこの超展開!
口を挟めない誰もが固唾を呑んで成り行きを見守る中、今度はスザクが声を上げた。

「なんで…どうしてルルーシュは藤堂師匠なんかを旦那さんに…っ僕だって、君のことが!」
「お前聞いてればさっきから『なんか』だと!?ふざけるな、鏡志朗さんは男らしくて、お前と違って懐の深い優しい人だ!」
「だって20離れてるんだよ!?いいのそれで!?」
「馬鹿か、大人の魅力っていうんだ!まさに武士といえる渋さがいいんだろうが!それに年上だからこそ、その、上手いし、気遣ってくれるし…///と、とにかく、俺は鏡志朗さんがいいんだ!この人が俺の夫だ!愛さえあれば問題ないんだ!文句あるのか!?」
「~~~っだとしても藤堂師匠はテロリストなんだ、テロリストと一緒になって幸せになんかっ」
「はっ、残念ながら俺がゼロだ、つまりは俺もお前曰くのテロリスト。なら一緒にいて何が悪い!?」
「君がゼロ……っ!?」

呆然と呟くスザク。ちなみに改めて言っておくがこれ生放送中である。
どうやらそのことを忘れてそうな具合にヒートアップする口論に口を挟んだのは、ルルーシュの夫その人だった。

「ルルーシュ君、その、君の言葉は嬉しいんだが……」
「ふぇえっ!?き、鏡志朗さんいつからそこに!?」
「いや、最初からいたんだが…ところで、いいのか?」
「何が、ですか?」
「カメラ」

数拍の沈黙。そしてルルーシュはみるみるうちに顔を真っ赤にして、藤堂に抱きついて顔を隠し、そのまま自己嫌悪に陥った。
結構恥ずかしいこと言った自覚はあったらしい。ゼロだとバラすことはかねてから「そのうち戦場でバラすのも手だな」とか言ってたので問題はないんだろうが。

「まあ、そういうわけだ。彼女は連れて行くぞ」
「ま、待て…っ!」
「待たない。これでも新婚なんでな。こうなると表の方でも騎士団に身を寄せることになるだろうから、もっと2人の時間が確保できそうで喜ばしい限りだな」

そう言うと、いたって自然にルルーシュを姫抱きにして、悠々と月下に乗り込む藤堂。ルルーシュはまだ自己嫌悪の波から帰ってきてないようだ。
そしてふと機体から顔を出して、不敵な笑みでの一言。

「悪いな、スザク君。7年前の勝負は私の勝ちのようだ」
「~~~~~~っ!!!」

思わず殴りかかろうとしたスザクをよそに、藤堂の月下を含め、黒の騎士団はあっという間に撤退していく。
……もしかして残りの騎士団の面子も藤堂達のことを待ってたのだろうか。
つーかナイトメア相手に殴りかかろうとするなよどこまで人外なんだ枢木スザク!!

* * * * * * * * * * * * *

後日。

生徒会では、テーブル一面にありとあらゆる新聞が広げられていた。

「わー、載ってる載ってるー♪やっぱり注目の一面よね」
「ホントだ、『奇跡の藤堂とゼロは夫婦!?』『ゼロの正体は皇族!?』『イレブンに嫁いだ皇女!』『ゼロ熱愛宣言!』…どれもこれもルルたちのことばっかり」
「まーそりゃそうだよな。俺達もびっくりしたし」
「でも、ルルーシュ、幸せそうでしたね…相手、イレブンなのに」
「あらニーナ、女の子ってやっぱり自分を一番愛してくれる人には弱いものよ?特にルルちゃんは愛情に餓えてたからね~。藤堂さんって包容力は抜群だったみたいだし」
「そ、そうですよね!はあ、ルルいいなあ…」
「~~~~っ会長!それに皆も!!ルルーシュがゼロだったんですよ!?止めようとは思わないんですか!!?」

盛り上がるミレイたちに痺れを切らして立ち上がったのはユーフェミア筆頭騎士の枢木スザク。
その時勢いあまってテーブルの上の新聞の何枚かが吹っ飛んだ。

ミレイはそんなスザクの様子を見て、不愉快そうに眉を顰める。

「もともとルルちゃんならいつか行動起こすんじゃないかと薄々感づいてたもの。それに私はルルちゃんの意見を尊重するつもりよ。個人の思想なんて強制するものじゃないでしょ?」
「でも、ゼロは、騎士団は間違って!!」
「あのさ~スザク?ルルーシュがゼロだって分かったんだからさ、お前もう少しその、なんていうか、『間違ってる!』とかそういう批判言うのやめね?お前達友達だったんだし、もうちょっとルルーシュの意見も尊重するとか」
「そうだよスザク君。ルルは恋してるんだもん、やっぱり好きな人のために何かしたいと思うんだよ!そういうの、否定するのよくないと思う」
「だからって…!」
「それよりもスザク、貴方自分自身のこと気にした方がいいんじゃなーい?」
「…え?」

ミレイに続いてリヴァル、シャーリーと続けて自分の考えを否定されたスザクはそれでも受け入れられないというような顔をしていたが、その後に続けられたミレイの言葉にきょとんとした。

「……貴方、記事ちゃんと読んでないの?」
「え、いえ、だからルルーシュがゼロで、間違って…」
「…読んでないんだなー。お前大丈夫かよ?」

呆れたように視線を向けられ、スザクは戸惑う。何を言ってるのだろう。だってほとんどの一面が藤堂とルルーシュの恋愛云々に書いて書かれていたはずだ。
今回のことはそういうロマンス系の話が好きな女性陣のハートを掴んだらしく、今までの意見を翻し、ゼロや黒の騎士団に好意的に書かれているものが多かった。
本来ならばそんなことをすれば厳しく取り締まられたが、なにしろゼロ=ルルーシュ=皇族。
迂闊に取り締まれず、この傾向はますますヒートアップしているのが現状だ。

だから、こんなことは間違っているのだと、スザクは主張して。

「……『慈愛の皇女の騎士は二股!?』『主を裏切った騎士』『イレブンの騎士の想い人はゼロ!?』」

ぼそり、と呟いたのはニーナ。

「こんなことしてユーフェミア様のお顔に泥を塗るなんて…最低」
「な、僕は…!」

そんなことが書かれているなんて、気付きもしなかった。しかし、ニーナがこんな嘘を言うとは思えないから、きっと本当なんだろう。
信じられない、とスザクの顔に書いてある。その様子を思わず皆で冷めた視線で見つめた。

「~~~~っ!大体、個人の恋愛感情は別に関係ないでしょう!?」
「それ、本気で言ってるの?」

苦し紛れに搾り出したスザクの言葉に暗く目を光らせたのは、ニーナだった。

「スザクは騎士なのよ!それも、ユーフェミア様の、一人目の!貴方もブリタニア人だというならまだしも、イレブンの貴方を騎士にしてくださったのよ!?だったら、持ちうる限りの全ての好意を、ユーフェミア様に捧げて当然じゃないの!!」
「!?」

それが当たり前なのだと返されて、スザクは愕然とする。助けを求めてミレイ達の方を向けば、気まずそうに目を逸らされた。

「あーなんというか、だな。ほらその、ユーフェミア様は元々、どっちかっていうとスザクのこと好きで騎士にしたんじゃないかって言われてたからさ」
「僕だってユフィのことは尊敬してるよ。彼女の理想は素晴らしいと思うし、協力したいと思って…」
「その、スザク君だってユーフェミア様のこと愛称で呼んでるし、だから、その『好き』って恋愛感情的意味っていうか…」
「要は“Love”の意味で好きで申し出たの丸分かりだったから、当然2人は恋仲だっていうのが世間の認識ってことよ。だから『二股』とかいわれてるわけ」

そんな世論に疎くて、ホントに騎士務まるの?と呆れたように嘆息され、スザクはますます呆気にとられた。

「ていうか、ルルちゃんはもう美味しく藤堂さんに頂かれちゃってるんだし、スザクといるより幸せそうなんだからいいじゃないのもう。スザクにルルちゃんの幸せ邪魔する権利なんてないわよ?」
「そ、そうだよ!女の子の恋路を邪魔なんかしたら!ルルの顔に相手の人大好きって書いてあったの分かったでしょ!?」

ぐさぐさぐさ。失恋しても未練がましくルルーシュを想っているスザクの心にナイフが容赦なく突き刺さる。ただでさえ硝子のハートな10代なのに。

ダメージのでかさに耐え切れず、敵前逃亡をかましてよろよろとふらつきながら特派に顔を出したが、待っていたのはコーネリアからの呼び出し。
政庁では嫌味をさんざん言われ、ユフィはなかなか機嫌を直してくれなくて、ようやく戻ってきた特派ではロイドの過剰な実験に付き合わされ、セシルのおにぎりで止めを刺されて。

ルルーシュがいなくなってから、こんな具合の毎日が繰り返された。ああ、安息の地はどこへ!?

……精神疲労でスザクが倒れる日は近いかもしれない。

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(*´∀`)
ルルーシュゥゥ!!!(なんとなく叫ぶ)
なんかかなり笑ってしまった。

スザクがどんまいな目に……ハッ(鼻笑)

志村後ろ!に軽く吹いたw
Lily 2008/06/29(Sun)02:00:45 編集
素晴らしいです!!
是非、持ち帰らせていただきます!!
宝物として、置かせて頂きます!!!
返せって言われても絶対に、返しませんよ!

ルルーシュからの大暴露が素敵です。
藤堂さんも、幸せですね!
瑠衣 URL 2008/06/29(Sun)08:59:16 編集
無題
復帰おめでとう御座います。
ラブラブ新婚夫婦に当てられてしまいました。生放送に気付いたルルちゃん可愛いですねv前編の藤堂の良い旦那さんぶりといい理想の夫婦だー!
これでエリア11公認夫婦。ロマンス好きの女性の方応援宜しくして欲しいですね。
リヴァルあなたの悪友ぶりに感激した。
臣近 2008/06/29(Sun)09:08:02 編集
無題
お忙しい中更新お疲れ様です。試験なのですからお体お気を付け下さい

シャーリーの応援にらしいなあと失笑wルルの恋愛感覚はシャーリーに影響受けてんじゃないかとw
スザクは二期でも理解は求めない、って言ってますが世論で自分がどう思われてるか気にしなきゃ改革はしづらいんじゃないかなあと思います。理解されようとするのは勿論、理解しようとするのも放棄してるようにも感じます。その点では前編のテロリストと同じだと思うんですけどね
無名祭祀者 2008/06/29(Sun)12:04:47 編集
無題
妻バレ旦那様バレ! 新ジャンルの確立をここに見たような気がします! 二人のラブラブっぷりに、日本の夜明けは近いと確信しました!
次はぜひ皇帝直々に乗り込んでいただきたいですよね!
皇帝「わしの許しなく、勝手に結婚とは何事かぁぁ!」
って感じで。そして藤堂さんは、皇帝にルルとの結婚を承諾させるために全力で戦えばいいと思うよ!
え? 日本奪還? そんなの二の次、二の次!
どうせルルがおめでたになれば、出産祝いにエリア11をもらえると思うから!
水上玲良 2008/06/29(Sun)13:57:33 編集
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