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静謐なる柩。
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書き上げました!ちょっと長いかもしれません。
渋くてカッコイイ原作通りの藤堂さんが好きな人はやめといた方がいいと思います。
若干、いや多大に?壊れてますから。

なんとか藤ルル(♀)になりました!

今回は完全ギャグです。
いろいろと流してる部分もありはするんですが、見逃しておいてください☆
そのうち機会があったら補完しますので。


…………あれ?
ちょっと待て、そのルルーシュってまさか。

「何を言ってるのかさっぱり分からないな和菓子に何か変なものでも入っていたのか入っていたんだなよしラクシャータ藤堂の治療を!」
「ちょっと落ち着きなさいよぉゼロ」

テンパりすぎだゼロ。いつもの冷静さはどうした!?
というか、これって。この反応ってまさか本当の本当に…!

「……ええと、ゼロの本名ってルルーシュって言うの?」
「だから何のことだか分からないとっ!」

とりあえず誰もが抱いた疑問を聞いてみることにした朝比奈。
心の中で誰もが拍手を送った。勇者だ、勇者がここにいる!

「間違いない。このおはぎの味は間違いなくルルーシュ君だ」
「なんなんだその根拠は!?」
「7年前にご馳走になったことがあっただろう。同じ味がする」
「……諦めたらどうだ、ルルーシュ」

どうやら藤堂の中でゼロ=ルルーシュはもはや確定事項として決定されたらしい。
何を言っても無駄だと悟ったC.C.は何気にさっくりと止めを刺した。

「…こんな、こんなことで正体がバレるなんて……」

項垂れるゼロ。その情けなさそうな様子を見て思わず一同は同情した。
だって好意でやったことのせいで名前がバレるなんて。しかもなんかバレ方微妙。

でも、これで終わりじゃなかった。更なる追い討ちがかかった。
動いたのはゼロに恋する乙女でルルーシュを嫌っているカレン嬢。

打ちひしがれるゼロに近づくとあっさりと、そう、今まで隠してきたのが馬鹿らしいほどにあっさりと仮面が外された。
どうやら接近に気付いていなかったらしいゼロことルルーシュ君とやらが呆然とカレンの手にある仮面を見ている。

「あ、ホントにルルーシュだ」
「え、あれ、なん…え?」
「やっぱりルルーシュ君だったな」

納得したようなカレンに混乱するルルーシュ、満足そうに頷く藤堂。…なんだろうこの空間。
そして名前だけじゃなく顔までバレたことに気がついたゼロ――いや、ルルーシュは泣きそうな顔になった。

あ、かわいい。思わず皆そう思った。
ゼロの素顔は予想より遥かに若くて美形で、なんだか庇護欲をそそる。
こう、なんかぷるぷる震えてるそうな感じが。というか、よく見たら本当にぷるぷるしていた。なんだこの可愛い生き物。

「ほんとに、ほんとになんなんだ今日は…なんで味ごときで俺だと分かるんだ」
「俺が君の味を間違えるわけないだろう?それに以前より磨きはかかっていたが、10歳の時点で既に『おふくろの味』の境地まで辿り着いていただろう君は。その時点でこの味はなかなか出せるものじゃないぞ。少なくとも俺は君の料理以上のものは今のところ食べたことがない」
「ああそうだな、そうだったな!お前はあの頃スザクと一緒に俺のところに食事をたかりに来てたんだったな藤堂この野郎!」
「たかってはいないだろう。食費はちゃんと払っていた」
「俺が桐原公を通じてそれとなく促してからだろうが!当時俺がどれだけエンゲル係数の上昇に悩まされたと思っている!?」

ルルーシュはもはや涙目だ。それでも藤堂を睨みつけているが。
いつもなら藤堂中佐を睨みつけるなんて!と抗議をするだろう四聖剣だったが、今回は何も言わなかった。
だって状況からどちらかというと明らかにゼロが被害者なのだからして。

「というか大体スザクが俺の承諾を得ることなく勝手に藤堂を招いたのが、いや待て、そもそもなんで俺がスザクの食事を作る羽目になってたんだ?おかしくないか?枢木にはちゃんと家政婦もいたはずなのに、でもなんか食事に一回同席させてやったらいつのまにか…いや、問題はそこではない。そうだ藤堂だ藤堂。何故かいつのまにか食事に藤堂をスザクが連れてきて、そうだ褒めてもらったんだ。それで『よろしければいつでもいらしてください』と言ったら本当に毎日来たんだった。というか社交辞令だと分かるだろう普通。本音と建前が違うのが日本人の美徳だろうそうだろう!?でも藤堂が作ったアレは確かに食べれるようなモノじゃなかったから駄目と言えなくなって…くそ、一体何が悪かったんだ!?」

悪いというかそもそも最初から何かおかしい。

でも誰も何も言えなかった。とりあえずルルーシュが一生懸命だったことだけはなんとなく分かったから。
そしてC.C.がちょっと可哀相な目でルルーシュを見た。

「…結局お前がなんだかんだで押しに弱くて世話焼き気質なのが悪いんじゃないか?」
「俺が悪いのか!?」
「そこまでは言っていない。原因の一部ではあると思うが」

その言葉を聞いてうう、とへたりこんでしまうルルーシュ。
C.C.は高さを合わせてしゃがんで、頭を撫でてやった。よしよし。

「ところでルルーシュ君、君の作った和食が食べたいんだが」
「空気読め馬鹿!誰が作るかっ!」
「……駄目か?」
「………駄目だ!」
「でも、食べたいんだが」
「…………うるさい」
「ルルーシュ君…どうしても駄目か?」
「…………」

藤堂はルルーシュを見ている。
ルルーシュは思わず目を逸らした。
藤堂はまだ見ている。
ルルーシュはちょっと藤堂の方に視線をやって、後悔した。
藤堂は心なしか、期待の篭ったキラキラした目でこっちを見ている。
ルルーシュの心はちょっと、揺れた。
なお、藤堂はじっと見ている。
……ルルーシュには、犬の垂れた耳と尻尾が見えた気がした。
なんだか食事を前にずっと「待て」をやらせてるような罪悪感が沸いてくる。

そして(いや俺は明らかに悪くないだろう!?)と罪悪感を振り払おうとし、葛藤の末に、

「…今度作ってやる」
「本当か!?」
「嘘を言ってどうする。作ればいいんだろう作れば!」

…負けを認めた。
C.C.の言うとおり、世話焼き体質のルルーシュは頼ってこられると弱いのだ。

「……本当に押しに弱いわね」
「…うるさい」

カレンに言われ、ルルーシュは頬を赤らめてそっぽを向く。
その様子は殺人的に可愛かったので、カレンは少し前にディートハルトを床に沈めた自分の英断を褒め称えた。
きっとあの変態が起きていればこの状況はさらに混沌としたに違いない。いろいろな意味で。

いつも無表情な藤堂とは思えないくらいに嬉しそうな様子を見て、好奇心で朝比奈は問いかける。

「そんなに美味しいんですか?ゼロ…じゃなくて、ルルーシュ君だっけ。が、作った和食」
「ああ、絶品だ」
「いいですねー、俺も同伴したいな。ルルーシュ君っていいお嫁さんになれそうだよね」

あはは、と笑って言った朝比奈としては冗談だったのだろう。

「……そうだな。料理を筆頭に家事は一通り完璧にできるし、礼儀作法も完璧、やりくり上手で身内に優しい美人。今はゼロとしてリーダーをやっているが本来は裏方に徹して相手の顔を立てるタイプだから、まさに理想の大和撫子だな。
―――正直、女だったら是非とも嫁になってもらいたい」

そして、藤堂も冗談…だったらよかった。しかし目が笑っていない。

「……中佐、目がマジなんだが」
「本気だからな」

…そうですか。
思わずルルーシュの方に視線を向けると藤堂の発言のせいか一斉に視線を向けられたせいか、ルルーシュは思い切り体をびくりと震わせた。ついでに目が少し泳いでいる。

まあ、気持ちは分からなくもないなあと一同が思った時、再びC.C.が爆弾を投下した。

「おやおや、熱烈な告白だな。よかったじゃないか、嫁にもらってくれるそうだぞ?」
「ししししーつーっ!?」

ちょっと待て。なんだこの慌て具合は。
もしかして、もしかしてこの展開は――――

「まさか、ルルーシュ君……本当に女なのか?」
「え、まさか!そんなことあるわけが」
「そうなんだな?声が裏返ってるぞ」
「き、きのせいじゃ…」
「ないだろう。…そうか、本当に……」

ぎらり、と藤堂の目が光った。

どこからともなく、ターゲットロックオン、と聞こえた気がするのは気のせいだろうか。
がしりと藤堂はルルーシュの手を掴んで一言。

「結婚してくれルルーシュ君!」
「ほわぁ!??ちょ、待て!いろいろと待て!」
「確か母君は亡くなられていて、ゼロをやっているということは父親とも関わりはないんだろう?両親共亡くなっているなら保護者の承認はいらないな。君は確か今年で17だったか。…大丈夫だ、問題はない」
「いや、今はアッシュフォードに世話になって…って違う!そうじゃなく!そもそも根本的な問題があるだろう!」
「根本的な……?」

藤堂は眉を顰めて、しばし考える。

「…つまり、俺が嫌いということか?」
「え?あ、いや、そういうわけじゃ…」
「そこまでいうなら、無理強いはしないが…」
「ちょ、ちょっと待て藤堂!べ、別に俺はお前が嫌いなわけでは…!」

あわあわと慌てるルルーシュ、それを見てふと笑みを浮かべる藤堂。
……まさか、今の狙ってやってたんじゃなかろうか。

「なにはともあれ、くっつきそうだな。あの2人」
「……そうね。結婚しそうねこのままだと」
「いいのか?お前、ゼロのこと好きだっただろうに」

そう言って、にやりと笑うC.C.にカレンは肩をすくめてみせた。

「いくらなんでも女の子は恋愛対象にならないわよ。それに、ゼロのことは尊敬してたの。間違えないでくれる?
まあ、これからもルルーシュのことは守るわよ。なんだかんだ言ってもゼロなんだし、なんかこのままだと敵になりようもなさそうだし」
「そうか、それもそうだな。ついでに言うと、ルルーシュは皇族だったりするんだが、問題は無いか?」
「……でも、藤堂さんのお嫁さんなんでしょ」
「だろうな」
「問題なさそうね」
「そうか」

満足げに笑うC.C.。
皇族―――ゼロが仮面をしていたのはそれが理由だったのか、と一同は思ったが、別にそのことが特にどうだとは思わなかった。
何故って、だってファミリーネームが今はブリタニアであろうと、カレンが言うようにそのうち藤堂に変わってしまうのはほぼ確実だったから。

可愛いし料理美味しいし、結局今までちゃんと結果を出してくれたことには変わりはないし。
うん。ま、いいか。

そんな感じにいつの間にか受け入れられていたルルーシュは、
後から(もちろんファミリーネームが云々の部分は省いた)その旨を聞いて照れたように「ありがとう」と告げた。

そして、この日からだんだんと、ゼロことルルーシュと団員達との間には信頼関係が築かれ始めた。
藤堂とも、ルルーシュが我に返った時には既に籍が入れられていた。
それでも離婚届が持ち出されることが無い様子から、結構上手くいっているようだ。
(後日、キョウトから白無垢と袴、そしてカメラが届いた。送れと言いたいらしい)

―――いつか、ゼロが仮面を外して世間に藤堂ルルーシュもしくはルルーシュ・藤堂と名乗る日は近いかもしれない。

 

 


(でも、どう会長たちに報告しよう。男装バレて奇跡の藤堂と結婚しました、なんて)
(…確かに報告しようはないわね。で、ナナリーちゃんには?)
(………藤堂が、挨拶に来たから、知ってる。祝福された)
(……強いわね)

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笑いました!
藤堂がぶっ壊れてる…っ
ってか、食事をまだ10歳の子供にたかってたんですか、藤堂は…。
大人げないどころの話じゃないですね(笑

ルルって犬属性に弱いですよね!
うるうると見つめられたらつい…みたいな。

藤堂との結婚はどうやって説明するんでしょう?
あっさり学園に乗り込んできてナナに挨拶をしてしまう藤堂が強いのか、それとも当時食事をたかりに来た頃から知っててあっさり祝福したナナが強いのか…(笑
霧崎睦月 2008/05/24(Sat)11:42:26 編集
はじめまして!
ぶっ壊れた藤堂さん…素敵です!!(ぇ)

押して押して、ちょっと引いてみて見事ルルーシュをお嫁にゲットッ!!さすがです、藤堂さん!!

ルルーシュの白無垢姿、すっごく見たいですvvvそしてそれを絶対に変態カオスに見せてはいけない。カレン、そのときはまた沈めといて(笑)
GIRU 2008/05/24(Sat)12:18:51 編集
キャラが…?
テンション高いな…。
藤堂さんは寡黙なイメージがあったのですが。
どうやら違ったようですね(笑)
えらく饒舌です。我が道を行く!って感じで。
四聖剣の藤堂さんに抱くイメージが変わった瞬間じゃないだろうか。
10歳でお袋の味の境地って…、どんだけ!?
藤堂さんじゃなくてもハマリそうですよ。
スザクも藤堂さんにも味わって欲しくて連れてきたのではないかと。幸せのお裾分け。

藤堂さんが押せ押せキャラなのが何よりも笑える!
ルルは犬属性に弱かったのですね。
そういえば、学園にも一人いましたよね、犬が。
だからか…。

10歳で家事全般をこなす、どんだけ完璧なんだろうか。
容姿もさることながら、その能力も魅力の一つですよね。大和撫子で良妻賢母になることは確実です。
藤堂さんが形振り構わずプロポーズする訳だ。
いろいろとすっ飛ばしたけど。

白無垢姿のルルーシュ…。
みて見たいです!!
いっその事、その衣装着て騎士団の中で結婚式とかしてみたらどうでしょう!!
瑠衣 2008/05/26(Mon)17:08:25 編集
藤堂さんが!!
藤堂さんが壊れていて思わず笑ってしまいましたvv でもきっとそれだけルルーシュのご飯がおいしかったんですよねv さすが何でも完璧なルルーシュv 
 そして藤堂さん、キラキラした目でさらに犬属性!! 思わず笑ってしまいました! でもすごく面白かったです~vv ゴーイングマイウェイな藤堂さんが素敵ですvv
瑞樹 2008/05/27(Tue)22:57:22 編集
無題
強引な藤堂さん…いいかも!!ルルの白無垢姿私も見たいなぁ。にしても婚姻届けよく受理されたなって思ってしまいました!
十六夜 2008/05/29(Thu)12:54:18 編集
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