× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 藤ルルでゼロバレです!と自信を持って言えないのが悲しいです。 母は、いつも優しくて、凛としていて、憧れで。 『母上、この歌の歌詞はどういう意味ですか?』
(に、似合わない…!) これがこの場にいた幹部メンバーの感想である。ひどい。 …いつもの傍若無人っぷりがよくわかる瞬間だった。 聞いたことの無い、ブリタニア語でも、日本語でもない歌詞。 ディートハルトがいたら調べたかもしれないが、奴は今日はこちらには顔を出せないそうなので、詳しいことは分からないが。 「…ん?なんだ、お前ら妙に静かだと思ったら。なんだ?私の歌に聞き惚れてでもいたのか?」 そう言ってにやりと笑うC.C.に(やっぱり似合わない!!)思う幹部一同。 「そんなんじゃないわよ!っていうかC.C.、何よその歌。何語なの?」 カレンの問いにどうでもよさそうにC.C.は答えた。 「活動のたびにアイツが歌っていたから覚えただけだ。歌詞になんて興味は無かったからな、知らん」 時が、止まった。 「え、ちょ。歌って…ゼロがぁ!?」 大混乱である。 C.C.が去った後もさっきの爆弾発言についての話題はなかなか尽きない。 「ゼロが歌ねえ…なんというか、だな」 いつのまにか、藤堂も姿を消していた。 「ゼロ、少しいいか」 藤堂はゼロの部屋に来ていた。 「さて、何の用だ?お前が来るくらいだ、それなりの事だとは思うが」 一拍。それだけの間を空けて、慎重に言葉を紡ぐ。 「君が誰だか、多分俺には分かったと思う」 ゼロがひゅ、と息を呑んだ音が聞こえた。かと思うと次の瞬間にはいつも通りの悠然としたゼロの姿がある。 「ほう?面白いことを言うな。何を根拠にそんな事を?」 七年前、近所の子供達に殴られて、蹲っていた子供。 数拍の沈黙。 「まさか、そんなことを覚えているとはな…」 カシャ、と仮面を外す音がする。 「降参ですよ、藤堂さん。それで、どうします?団員達にバラしますか?俺が、皇族がゼロだと」 わすれてもらうぞ、そのきおく。 呟いたゼロの声は藤堂には届かなかったが、このままいけばなにか取り返しのつかないことになりそうなことは分かった。 「だから、俺は君の事をバラしたり、そういうことをするつもりはない! 信じられない。ルルーシュの表情はそう物語っていた。 まだ、子供なのに。親の庇護を受けてもおかしくない年頃なのに。 「俺は事情を知っているからな…。君が、ゼロになった理由は理解できる。 本当に、情けない。その背負ったものを放り出していいと、藤堂には言えない。 「……何故…」 ぽつり、とルルーシュが呟く。 「謝ることなんて…だって、俺は。俺は、お前達を利用して…!」 そう言うと、ルルーシュの頭を撫でる。 「よく、今まで一人で頑張った。これからは、俺も君の力になれるように努力しよう。だから、出来れば頼ってくれると嬉しい」 ルルーシュはその言葉を聞いて、一瞬泣きそうな顔になったかと思うと、困ったような、それでいて嬉しさを隠し切れないような、そんな表情で笑った。 そして直視した藤堂は頬を赤らめて暫し硬直した。 「それは、心強い味方ですね。…信じても、いいですか?」 なんとか我に返ったものの、少々ぎこちなく返答した藤堂にルルーシュは不思議そうに首を傾げる。 「そ、そういえば、結局あの歌はどういう歌なんだ?」 言って、ルルーシュは目を閉じる。 覚えている。自分のせいで死んだブリタニアの軍人を。騎士団の団員を。腹違いの兄を。巻き込まれた民間人を。 「母上は、『鎮魂歌』で『おまじない』の歌だと言いましたが、俺にとっては誓いの歌なんです。 ゼロも、何も感じていないわけではない。ゼロはゼロなりに命を悼んでいた。 「ルルーシュ君」 しかしこの不器用な子供はなかなか藤堂のことを頼ってくれそうにないのは、ただの思い過ごしだろうか。 PR |
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